哀しい伝説が残る「夜泣き石」
あまりにも唐突に現れたその岩は、直径は1メートル弱といったところであろうか。
岩の表面を注意深く観察するが、特に何か文字のようなものが刻まれているということもない。

単なる自然の岩なのか?

それともこれが伝説の『夜泣き石』なのか?

更に岩の周辺をくまなく捜索すると、ついに一つの立て看板を発見した。
立て看板の位置や方角から考えて、この岩について説明したものにまちがいない。
看板には謎めいた古代文字でなにやら文章が書かれている。
それを解読した結果、おおよそ以下のような内容であることが判明した。

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『夜泣石』

旅人が、この石のあたりで、誰助けるでもなく、倒れておりました。
それ以来、夜中にここを通るとこの石のあたりから、助けを求めるような声が聞こえたと言い伝えられています。

太郎の郷づくり協議会
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オカルト商売人はついに『夜泣き石』を発見したのだ!!


夜中に行って声が聞こえるかどうか確かめる勇気はなかったけれど、それは確かに実在した!
その正体は全国各地に伝わる妖怪、『こそこそ岩』の類のものと言えよう。
そして我が郷土伊勢原市において、『夜泣岩』は悲しい旅人の伝説と共に、謎の秘密結社「太郎の郷づくり協議会」によって守られていたのである。


今回の調査で、伝説の正体を求め数々の苦難を乗り越えてきた「関東ふれあいの道」。
ふと見上げると、その道は更に奥へと続き、その先は善波峠のラブホテル街の方向へと向かっていた。
そこでは今夜も数々の「ふれあい」が行われることだろう・・・。



- 完 -

岩が出現


立て看板を発見


立て看板の内容


更に道は続く


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