失われた「もう死なないで準一」看板
 
 数々の怪スポットを有する我が伊勢原市。その伊勢原市の中でももっとも有名な怪スポットが、「もう死なないで準一」看板である。
 伊勢原市を東西に走る幹線道路である国道246号線。問題のスポットはこの国道沿いにある。いや、正確には"かつて存在した"というべきかもしれない。
 なぜなら肝心の「もう死なないで・・・」看板はとうの昔に撤去されており、現在は見ることができない。しかしながらそのことがかえって事実をあいまいにし、謎めいた伝説を増幅させたのかもしれない。
 現在では「もう死なないで・・・」は「都市伝説」と化し、様々なバリエーションで語り継がれている。
 その「都市伝説」は実に多彩であるが、オカルト商売人がざっと調べただけでも以下のようなものがある。

A:かつてこの付近で”じゅんいち君”という子供が交通事故に会い、その霊が今でもさまよっている。たまたま”じゅんいち”という名前のドライバーが運転する車が通りかかると、”じゅんいち君”の霊が事故を起こさせてしまう。

B:子供が飛び出してきたと思い事故寸前で車を止めたトラックドライバーが、車を降りて辺りを見回したが誰の姿も無い。しばらくすると耳元で「なぁ〜んだ、友達が増えると思ったのに・・・」という声が聞こえた。このドライバーの名前は”淳二”だった。

C:現場からすぐ近くにある善波トンネルの工事中に落盤事故があり、父親が作業員として働いていた子供”じゅんいち君”が、父が家に忘れた弁当を届けに行って犠牲になった。それ以来トンネル内で”じゅんいち君”の霊が度々目撃されるようになった。


等々・・・

  いずれの話にも共通しているのは、「子供の霊が現れて交通事故を引き起こす」、「看板は”じゅんいち君”の霊を供養し、”じゅんいち君”に「君はもう死んだんだよ」と教えることが目的」ということである。
 さらに言えばそれぞれの話にはいろいろな尾ひれが付いたバリエーションが存在しており、中には名前が”じゅんいち君”ではなくなっている場合もある。


 
 いったい真実は何なのか?


 
 だが一つだけはっきりしていることがある。それはかつてこの地にたしかに「もう死なないで・・・」
の看板があり、それは夜になると照明が灯り闇夜に怪しく光っていたのである。

 なにを隠そう、オカルト商売人自身が、子供のころ確かにその看板を目撃しているのである。

失われた「もう死なないで準一」看板その2へ


現場は国道246号線沿いである



現場付近の交通量は多い



心霊スポットとして名高い
旧善波トンネル


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