太古よりの伝説が息づく「伯母様橋」 | |
大山街道のちょうど真ん中辺り、石倉橋交差点を左に曲がると三ノ宮比々多神社方面へと通じる道路がある。 その途中にあるのが「伯母様橋」だ。 一件何の変哲も無い橋なのだが、実はこの「伯母様」という名称には非常に深い歴史があるのである。 言い伝えによれば、昔この地には武内宿彌の伯母様が住んでおり、そのためかつてはこのあたりを「伯母様宿」と呼んでいたのである。ちなみに現在でも「伯母様」という名のバス停が存在する。 武内宿彌(たけのうちのすくね)というのは、244年間も生きて、景行・成務・仲哀・応神・仁徳の五人の天皇に仕えたという、古事記や日本書紀に登場する大和時代の伝説上の人物である。 そのような非常に由緒正しい歴史の地に足を踏み入れるわけで、今回は特に神妙な面持ちでのぞんだのである。 伯母様橋に至る道のりは非常にスムーズに進んだ。 なにしろ道路は全てアスファルトで舗装されているから、場所さえ知っていれば簡単に到達できるのである。 この付近には三ノ宮比々多神社をはじめとして、真啓塚やストーンサークル、渦巻き岩など、これから調査予定の怪スポットが点在しており、伊勢原の怪スポット銀座となっている。 現地に着くとそこは田んぼの脇を鈴川が流れ、そこに目指す「伯母様橋」が架かっている。 付近からは山根菊子著「光りは東方より」でピラミッドと紹介された三角山もよく見渡すことができる。 橋そのものは比較的近代的な作りであり、記紀の時代からの伝説は全く感じられないのが残念である。とはいえ橋の欄干にはしっかりと「伯母様橋」のプレートが取り付けられていた。 しかしここで、オカルト商売人は驚愕の事実を発見する! 欄干のプレートを良く見ると、伯母様の「伯」の字の上の部分に何か書かれているではないか。 その部分を注視すると・・・・ 「小森の」 と小さく書かれている。 誰だっ! 由緒正しい武内宿彌の伯母様を小森のオバチャマにしてしまったヤツはっ!! 奈良や京都でも歴史的建造物に対する落書き被害に頭を悩ませていると聞いていたが、我が伊勢原でもこんな嘆かわしい、しかも思いっきり”ベタ”な行為が行われていたとは。 実に嘆かわしい。 遠くに見える三角山をの頂上を見上げ、こぼれ落ちそうになる涙を必死に止めるオカルト商売人であった。 |
伯母様バス停 伯母様橋の全景 欄干のプレート
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謎の三角山 |